
妊娠25週目の妊婦健診のときに糖負荷検査で引っかかりました。
第1子のときは異常がなかったので、2人目の妊娠で再検査を行うことになったときはショックでした…。
この記事では糖負荷検査で引っかかったわたしの体験談を書いています。
- 妊娠糖尿病について知りたい
- 妊婦健診の糖負荷検査での再検査の内容は?
- 赤ちゃんやママへの影響は
この記事では以上のことがすべて分かります…!
糖負荷検査結果、再検査を言い渡され不安になっている妊婦さんにお役に立てる内容となっています。
看護師歴4年のわたしが文献などを用いて信頼性のおける情報を元に作成しました。
ぜひ最後までご覧ください。

妊婦健診の糖負荷検査はいつから?
・妊娠初期(随時血糖を図り、高い場合は糖負荷検査実施)
・妊娠中期(24週~28週頃)
妊娠初期に問題がなかった妊婦さんでも妊娠中期、後期には血糖値が高くなることがあります。
そのため妊娠中期にもう一度検査があります。
妊娠中期の糖負荷検査の流れ
参考文献|一般社団法人 日本糖尿病・妊娠学会

管理入院は4~7日程度です。前も入院した経験があるのですが、上の子もいるしもう入院はしたくないよ~!;

妊婦健診の糖負荷検査から再検査までの実際の流れ【体験談】
2021/7/2 | 妊娠25週。50g糖負荷試験実施。結果→「陽性」 |
---|---|
2021/7/15 | 妊娠27週。妊娠75g糖負荷試験実施。 |
2021/7/16 | 結果:異常なし |
【妊娠25週】50g糖負荷試験実施

結果 | 154mg/dl(陽性) |
正常値 | 140mg/dl未満 |

食事や運動、体重管理など気を付けていたのでショックでした…。
【妊娠27週】75g糖負荷試験実施

検査結果 | 正常値 | |
空腹時 | 84mg/dL | 92mg/dL未満 |
1時間値 | 132mg/dL | 180mg/dL未満 |
2時間値 | 80mg/dL | 153mg/dL未満 |

すべて正常値内…!ほっと一安心しました…!
妊婦健診の糖負荷試験(妊娠糖尿病検査)どんな検査をするの?

ブドウ糖50gを溶かした検査用のジュースを飲んで血糖を検査する方法です。
1時間後採血をして、血糖値の変化を見ます。
糖負荷試験日は、普段通りの食生活でOK。
ごはんも食べてきて大丈夫です。(ただし、血糖が上がりやすい食品は避ける)
・10時間以上絶食(前日の21:00から水のみ)
・空腹のまま採血、血糖値測定
・ブドウ糖75gを溶かした検査用のジュースを飲みます
・検査が終わるまでは飲食禁止・安静
・1時間、2時間後に採血し、血糖値を測定
・翌日~数日後に検査結果

前日の21時からは絶食…水しか飲むことが出来ず、炭酸水を飲んだ後も2時間は何も食べれなくて辛かったです…。
妊婦健診の糖負荷検査の結果はいつ?
50g糖負荷試験 | 当日 |
75g糖負荷試験 | 翌日~数日後 |

わたしの場合は翌日に分かりました!
妊娠糖尿病の検査の費用は?
50g糖負荷試験 | 妊婦補助券使用のため無料(または一部負担) |
75g糖負荷試験(再検査) | 保険適応の3割負担 |


試験用の「トレーランG75g 225mL 1瓶」だけの診療費。
3割負担で「660円」の支払いでした。
妊娠糖尿病の検査数値の目安
随時血糖「95mg/dl以上」(陽性)
50g糖負荷試験「140mg/dl以上」(陽性)
・空腹時血糖値 「92mg/dL以上」
・1時間値「180mg/dL以上」
・2時間値「153mg/dL以上」
妊娠糖尿病の判定
上記3項目の内、1つ以上を満たした場合は「妊娠糖尿病」と診断。
妊娠糖尿病とは、どんな病気?
妊娠糖尿病とは、妊娠中にはじめて発見された糖代謝異常です。
妊娠前から既に糖尿病と診断されている場合や、妊娠中に“明らかな糖尿病”と診断された場合は妊娠糖尿病には含めません。
妊娠糖尿病の原因は?
【1】妊娠中胎盤から分泌される物質などでインスリンが効きにくくなる作用のあるホルモンが分泌される。
↓
【2】さらに脂肪組織からはインスリンの作用を抑える「サイトカイン」というタンパク質が分泌される。
↓
【3】妊娠中は普段より血糖値が高くなりやすく安定しにくい状況に。

赤ちゃんが臍帯を通して栄養素を摂るために起こるホルモンの変化ということですね。
ただし、バランスが崩れてしまうとママと赤ちゃんに悪影響を起こしてしまうことになります。
妊娠糖尿病の症状とは?
妊娠糖尿病の症状はほとんどありません。

わたしもコレ!といった症状はなく、無自覚でした…。
妊娠糖尿病になりやすいリスク要因
・肥満・家族に糖尿病の人がいる
・肥満
・35歳以上の高年齢
・大きな赤ちゃんを産んだことがある人
・原因不明の流早・早産・死産の経験がある人
・先天奇形児を生んだことがある人
・尿糖の陽性が続く場合
・妊娠高血圧症候群(過去に既往がある人)
・羊水過多症(用水が多い)

当てはまる項目があるとすれば、「原因不明の早産経験がある」ぐらいでしょうか…?
妊娠糖尿病が引き起こす病気(赤ちゃん・ママ)
お産のとき、赤ちゃんの肩が引っかかることがあり難産になります。
小児期以降の合併症は「小児期~成人期の肥満」「メタボリックシンドローム」などがあります。
妊娠糖尿病の治療とは?
妊娠糖尿病の治療方法
- 運動療法
- 食事療法
- インスリン療法
妊娠の状況によっては運動をできない場合があります。
また、不適切な運動は逆効果です。
妊娠中の運動は、必ず主治医の許可を得て行いましょう。
なので基本的には「食事療法」が基本となります。
まず食事療法を行いそれでもうまくいかない場合、インスリン療法に移行します。
妊娠糖尿病の食事・予防
食事療法の基本的なポイント
- 適切なエネルギーの食事をとる
- 栄養のバランスを考える
- 規則正しく食事をとる
- 鉄の多い食品をとる
- カルシウムの多い食品をとる
- 塩分を控える
出典:|妊娠と妊娠糖尿病 | 国立成育医療研究センター
1日3食、規則正しく適正量を食べても食後の血糖値が高い場合は?
「分割食」という食事方法をとります。
1日の食事を6回に分けて食べる方法。
出典|妊娠と妊娠糖尿病 | 国立成育医療研究センター (ncchd.go.jp)
1回の食事量を減らすことで、食後の血糖上昇を抑えます。
6回の分割食は「3回の食事」と「3回の間食(80kcal~160kcal)」を組み合わせます。
妊娠糖尿病の食事療法は空腹時のケトアシドーシスに注意!
脂肪の分解によってケトン体という物質が血液中に増え、血液が酸性に傾き、高度の脱水状態になります。
糖尿病ケトアシドーシスになる流れ
糖尿病ケトアシドーシスに注意しながら、正しい食事療法を行いましょう!
妊娠糖尿病の産後の注意点は?
妊娠糖尿病の人は、産後に血糖が正常化することが多いです。
しかし、治っていても妊娠糖尿病になった人は、ならなかった人に比べ、約7倍の高頻度で糖尿病になります。
その後も定期的な検診が必要です。
産後に母乳で育てると、お母さんも赤ちゃんも将来、糖尿病になる頻度が減ることが知られています。
・参考文献|妊娠糖尿病|公益社団法人 日本産科婦人科学会
妊娠糖尿病で使える制度(妊産婦医療費助成制度)
妊娠高血圧症候群、糖尿病、貧血、産科出血、心疾患及び切迫早産などの診断を受けた妊産婦の医療費を一部助成する制度。
条件や対象は各自治体で異なるので、お住まいの地域で確認してみて下さい。
妊娠25週で糖負荷試験に引っかかる!妊娠糖尿病疑いで再検査した結果|まとめ
・妊婦健診の糖負荷検査は2回。(異常があった場合は管理入院となる)
・糖負荷検査の結果は、翌日〜数日後。
・妊娠糖尿病の検査の費用は「660円」(3割負担)
・妊娠糖尿病の症状は特にない。
・治療法は食事療法が基本。(上手くいかない場合はインスリン療法に移行)
・妊娠糖尿病が引き起こす病気は、赤ちゃん・ママ共にあるので注意が必要。
糖尿病は今まで「不摂生」のイメージが強かったです。
妊娠中はホルモンのバランスの影響で、糖尿病になりやすいという事を知りました。

実際に検査で引っかかった人も「なんで?」という気持ちが強く、わたしもそうでした…。
しかし、糖負荷検査で引っかかったことにより、今までの生活習慣を見直すきっかけになりました。
妊娠糖尿病になってしまった方も、ご自身と赤ちゃんのため、食事内容や制限…治療に前向きに取り組んでいきましょうね…!
ではでは!
